カタチのないセカイの為に
優潤は、
健吾が切ったのかと思っていたのだが…。
言わなければ良かったと、少し後悔した。


更に、理子が小声で口を開く。

「健吾が剥いているジャガイモの皮の犯人、
私です……。」


黙っていようと思ったけど、
美咲のニンジンがバレタのだから、
理子も白状した。


優潤は、理子の料理苦手は知っていたが、
小学校の時と変わっていない事に驚いた。

もう少し、
進歩していると思っていたのだが…。


美咲が恐る恐る口を開いた。

「なにか…。手伝う事は…?」


優潤は、優しく言った。
「腕、痛いでしょ。座ってていいよ。」



理子も、恐る恐る口を開く。

「私は、怪我してないから、手伝うよ。」

健吾も、優しく言った。
「美咲と一緒にいてあげな。」




美咲と理子は、顔を見合わせて、
ションボリした。





優潤は、タマネギの皮を剥き始めた。








どうやら、男の人の方が、料理が上手らしい。

良く考えれば、料理人も殆どが男だ!!







美咲と理子は、

包丁を持っている二人の邪魔にならないよう、ソファーに座った。



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