カタチのないセカイの為に
空を見上げた……
雲はない……
まだお日様がギラギラしているのに
月が、顔を出していた。
その風景が
嬉しくて時が、待ちきれないかの様だった…
優潤と健吾は、
忠君の所へ行って、
「ありがとう」とお礼をすると、自転車に乗ってビーチを離れた。
忠君は、
『優潤が健吾と2人で来た時は、店長に来たことを伝えてね。
その後は、好きな事をして、いいから私の近くにいないでね。』
と言う指示を忠実に守り、何をしていいのか悩んだあげく、ハンバーガーを食べながら、
『好きなこと』優潤と健吾の自転車の警備をしていたのである。
実は、1週間前も優潤はビーチに来ていたのだが、一人で顔を出す勇気を持っておらず、
周りから見れば『怪しい人』のように影から、様子を伺っていたのだが、
一人で来ていたので、忠君は、全く気にも留めなかったのである。