カタチのないセカイの為に
しかし、美咲が関わってくると、
どうして、こうも変わるのだろう…。

そのギャップに、
健吾は少し楽しんでもいた。


コイツと居ると、楽しい…。


いや。前から、一緒に居るのは、
楽しかった。


いつも、自信が有って…。

大抵の事を思うように進められる優潤は、
マジで、凄いと思える奴だ。






あれは、中学の時だった。


優潤が、髪の毛を金髪に染めて
学校に来た時。

基本的に、校則のゆるい学校で、
茶髪にしてくる奴は多かったが、

金髪は、怒られると知っていたので、
やっている奴は、余り居なかった。



優潤の金髪は、さすがに目立っていた。




担任だった理科の先生に、
「お前、その髪の毛、どうしたんだ?」

と尋ねられ、

優潤は、応えた。

「髪の毛が、何日で傷むのか実験中です。」



実験する事は、
良い事だと教えていた理科の先生は、
困った顔をしながら、



「そうか、実験の結果まとめて、
レポートの提出な。」



それだけで、言うと、起こられる事も、
貶す事も言わなかった。



この時、マジ 面白い奴だと思った。


< 203 / 248 >

この作品をシェア

pagetop