カタチのないセカイの為に
美咲は、緊張感を和らげる様に、

息を吐きながら、

優潤の背後に回した腕を離す。



少し、俯き加減の美咲。



そんな美咲を見ながら、

優潤は首を傾げた。



美咲は、俯き加減のまま言う。

「行こっか。」

そして、優潤が、
『うん』と返事するのを待った。






優潤は、返事をせずに、


美咲の顎に手の甲を当てた。




そして、少し顎を持ち上げて


上を向かせると…





『 キス 』 をした… 



それは、一瞬の出来事だった。
でも、美咲の顔は、


真っ赤に染まっていた。



「行こう。」

優潤が美咲の手を握り締めて、
プリクラ機を出た。




プリクラ機から出た優潤の顔も


真っ赤に染まっていた。
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