カタチのないセカイの為に
まるで、変な置物だわ…。と思いながら、
理子は、肩を落とした。


優潤は、どうやって美咲たちを
花火大会に誘うかを必死で考えていた…。

美咲と理子は、優潤に近寄って言った。
「今日、花火大会よ。
私たちは、ここで観るけど…。
あなたは、どうする?一緒に観る?」

美咲の問いかけに、優潤は嬉しそうに、
ニッコリして、

「一緒に居たい。」
と応えた。

『一緒に居たい』??????
一緒に観るか聴いた筈なんだけど…

「じゃなくて…
一緒に 観たい…。」
彼は、オロオロしながら、言い直した。

美咲と理子はその様子が可笑しくて笑った。




『ドーン・ドーン』
花火大会が始まった。

三人は、音のなる方へ顔を向けた。
しかし…。
「こっち、酒が足りなーい」
ダダダダダ…
「食べ物まだー?」
ダダダダダ…
「ジュースある?」
ダダダダダ…
ねえ。こっちも、こっちも………。
ダダダダダ…ダダダダダ…

こき使われていた…。


一段落したところで、

< 23 / 248 >

この作品をシェア

pagetop