カタチのないセカイの為に

やりたい事を、照れながら言う。

「放課後、一緒に、帰りたい。」



美咲が、笑顔で言う。


そんな事、言わなくても直ぐに叶うよ。




優潤は、

中学の時の、

叶わなかった夢が、

もう直ぐ、叶うと思うと、嬉しかった。


嬉しすぎて、




嬉しすぎて、





嬉しすぎて、



『ギュッ』


美咲をきつく抱きしめた。



「美咲、愛してるよ。」




美咲は、俺の胸の中で、
コクリと首を動かして肯いていた。

俺は、もう絶対話さないって思ったから、

何度も何度も、美咲が俺の気持ちを
忘れないように、
「愛してるよ。」
って呟いた。


昔から、ずっとずっと、好きだった人。


この人が、居なくなってしまったら、
俺のセカイは、他に欲が無いんだよ。


出会えて、良かった。


本当に良かった。



君が、この世界から、居なくなったら、

俺のセカイは、ただ息をしているだけで、
止まってしまうよ。



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