カタチのないセカイの為に
※第十章※ トビラノムコウヘ
夏休みが終わった日の、次の日。


夏休みの余韻をと言う事で、

学校に行く前に、
優潤、理子、健吾を
お母さんが呼び出して、
一緒に、朝食を食べた。


朝食の献立は、
やっぱり、肉…。ビーフシチューだった。


それから、優潤の作ってくれた、

タマゴサンド。


大好きなタマゴサンドだけ食べていたら、

お母さんが、
「皆!肉食べなさい!肉!!」
と、怒った。


健吾が、
「美咲ママ…。正直、肉、見たくない…。」
言った。



優潤は、冷めた目で健吾を見た。

「健吾が買ったんだから、責任取れよ。」


健吾は、
「家でも、そー言われてさぁ…。
マジ辛い……。」

泣きそうな顔で優潤に言う。


健吾に美咲ママ言う。

「食べ物を粗末には出来ないでしょ。」




健吾は、思い出したように、言った。

「俺、もう行かないと、日直なんだ。」

席を立って、走って玄関へ向かう。



すると、優潤も、吊られたように席を立つ。

「あ。俺も…。」



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