カタチのないセカイの為に
玄関の方から、健吾の声がした。

「理子、美咲も日直だろ。
 早く行くぞ。」


これは、
健吾が責任を感じて言ったのだろうか…。

責任の取り方が、多少間違っている…。




でも、食卓に据わっているわけに行かない。


食べかけのタマゴサンドを持って、

美咲と、理子は、逃げるように席を立った。


「ごめんなさい!私達も!!!!」





一人残った母は、

「今日こそは、減ると思ったんだけど…」
と呟いた。


そして、玄関へ歩いていくと、

靴を履いている娘達に、

「気を付けてね」

と言って、家の門まで、お見送りをする。



優潤の健吾も門の前で
彼女達を待っている。


母は、四人を見守る。
「いってらっしゃい!」



四人からの返事が返って来る。
「いってきまぁーす!!!!!」




元気良く、学校に行く姿を、見送った。




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