カタチのないセカイの為に

四人は、晩ご飯を食べていた。

食べながら、話し合いをしていた。
しかし大半を、話しをしているのは、
美咲と優潤…。

「ここで、何してんのよ。」
「旅行に来た♪」
優潤は、るんるん声で、応えた。
「毎日、泊まる場所は在ったんでしょ!」
「うん♪珠子さんちに泊まっていたんだけど、今日、追い出されちゃったから♪」
「追い出されるような事したんでしょ!」
「してない。してない。」
優潤は、子犬のような目をしながら、ぷるぷると首を横に振った。
美咲は『はぁぁ』と溜息をついたように、愕然とした。
美咲は、モクモクと上品に晩ご飯を食べている理子を観る。
「モクモクと食べてないでさぁ。理子も何とか言ってよぅ。」
美咲は、理子に助けを求めた。
しかし、彼女は美咲が思っていた事とは逆の事を言った。
「どうせ帰る気ないんでしょ。」
「うん♪うん♪」
「いいわよ。別に、幼馴染だし。部屋も余っているし。昔ここにも着たことあるから大丈夫でしょう。
何かしたら、即刻追い返すけどね。」
思いも寄らない応えだった。

優潤は、両手をあげて、バンザイの体制をとった。
「わーい♪わーい♪」
嬉しそうに喜んでいた。

美咲は、本気?と思いながらも、理子がいいなら、まぁいいや。と言った感じで他には何も言わなかった。



美咲は、お風呂の中で
『ぶつぶつ』と喋りながら優潤の事を考えていた。
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