カタチのないセカイの為に
健吾と二人になった理子は、繋がらなかった優潤の携帯電話の事を話した。
「ねぇ。優潤の携帯って、番号変わったの?」
少し、話しにくそうに健吾が口を開いた。
「あー。あいつねぇ。
前の携帯解約したんだ。
丁度、ここへ来る前だったかなぁ。
今は新しい携帯持っているんだけど、
携帯にアドレスとか写してなくて、前の携帯もアドレス帳代わりに持っているって言ってたなぁ…。
理子に知られても、大丈夫だと思うから、
あいつの番号、言おうか?」
理子は、何かを考えるかのように、
斜め上に目線を逸らして
「後で本人に聞いてみるから、いいわ。」
と応えた。
理子の瞳に、美咲が映る。
「携帯解約したのって、美咲の為?」
「あー。あいつ、本当に変わったな。」
「そうね。
一年前と、同じ人物だとは思えないわ。
久々に話しかけてきたと思ったら、
『江藤さんと夏のお出掛けは無いの?』って
聞いてきたのよ。びっくりしたわよ。」
──夏休み前の話───
「理子!」
理子は、久々に声を掛けてきた優潤に眼を丸くした。
「江藤さんと夏のお出掛けは無いの?」
「今の所無いけど…。何で?」
「ねぇ。優潤の携帯って、番号変わったの?」
少し、話しにくそうに健吾が口を開いた。
「あー。あいつねぇ。
前の携帯解約したんだ。
丁度、ここへ来る前だったかなぁ。
今は新しい携帯持っているんだけど、
携帯にアドレスとか写してなくて、前の携帯もアドレス帳代わりに持っているって言ってたなぁ…。
理子に知られても、大丈夫だと思うから、
あいつの番号、言おうか?」
理子は、何かを考えるかのように、
斜め上に目線を逸らして
「後で本人に聞いてみるから、いいわ。」
と応えた。
理子の瞳に、美咲が映る。
「携帯解約したのって、美咲の為?」
「あー。あいつ、本当に変わったな。」
「そうね。
一年前と、同じ人物だとは思えないわ。
久々に話しかけてきたと思ったら、
『江藤さんと夏のお出掛けは無いの?』って
聞いてきたのよ。びっくりしたわよ。」
──夏休み前の話───
「理子!」
理子は、久々に声を掛けてきた優潤に眼を丸くした。
「江藤さんと夏のお出掛けは無いの?」
「今の所無いけど…。何で?」