Sweet Style ―恋セヨオトメ―
だいたい。
おかしいとは思わないのかな。
生徒が教官室で雑誌読んでるとか。
普通に考えたらわかるよね?
それに。
私たちのことがバレたら、カンタンには済まされないって。
楓、頭悪くないんだし。
そのくらいわかってもいいと思うんだけど…。
卒業まで、学校では“先生と生徒”。
その線引きはちゃんとしよう、って。
周りから疑われるような行動はやめよう、って。
いくら私がそう思ってても。
当の本人、楓がコレだもんなぁ…。
ハァ…。
もう一度小さくため息を吐くと。
私はまたパソコンに目をやった。
その時。
「あ、千遥ちゃん」
雑誌を読んでいた楓が立ち上がり。
私の方に歩いてきた。