Sweet Style ―恋セヨオトメ―
「な、なに…?」
何を言われるのか。
何をされるのか。
楓の考えてることが全くわからない私は。
とりあえず安全な距離をとりたくて。
ガタン、と音をたてて立ち上がる。
「そんなに警戒しないでくれる?」
ちょっと傷つきました、みたいな表情を見せるけど。
コイツ。
絶対ろくなこと考えてない。
それを証拠に。
目元も口元も。
薄ら笑いを浮かべてる。
本当に。
何を考えてるんだろう。
何か良からぬことを企んでることはわかってる。
でもそれがなにかわからない。
「ちょっ…なにッ!?」
距離をとったはずなのに。
いつ詰めてきたのか。
手を伸ばせば触れられるところに楓がいた。