Sweet Style ―恋セヨオトメ―
そっぽを向いた後、考える。
なんでこんなとこにチョークの粉なんかついてんのよ。
今、放課後だけど…いつから?
………………………………………………。
しかも。
楓は粉取ってくれただけなのに私。
“何されるんだろう”なんて。
ドキドキしちゃったじゃない!!
粉なんかついてなかったら、こんな勘違いしなくて済んだのに!!
イヤーッ!!
恥ずかしいッ!!
もー、恥ずかしい以外にないわ!!
あまりの恥ずかしさにそっぽを向くだけじゃ足らなくて。
両手で顔を覆った。
…あぁ。
穴を掘って埋まってしまいたい…。
その時。
「…なんか期待してたの?」
「……ッ!?」
楓が。
耳元で囁いた。