Sweet Style ―恋セヨオトメ―
“期待してたの?”
楓のその言葉に。
“ボンッ”っと効果音がつきそうな勢いで。
顔だけじゃない。
身体中が熱くなる。
「き、期待なんて…ッ!!」
してなかった、と言えば嘘になる。
現に、近づいてくる楓の顔にドキドキしていたんだから。
でも。
それを楓に知られたら。
絶対面白がってからかうに決まってる!!
…よし、誤魔化そう。
そう決めたのに。
時すでに遅し。
私の真横には。
「やらしいなぁ。
顔、真っ赤にしちゃって…なに期待してたの?」
ニヤニヤと全てを見透かすように。
意地悪な笑みを浮かべてる楓がいた。