Sweet Style ―恋セヨオトメ―
テスト
放課後。
上履きと言う名の便所サンダルをつっかけて。
千遥がいる教官室へ向かう。
「二宮くんは勉強熱心ね」
なーんて。
他の先生は言ってくれるけど。
俺が熱心なのは英語や数学じゃなくて。
この“学校”という空間で。
どうやって千遥に触れるか考えること。
千遥は先生だし、どうしたって不意打ちが多くなる。
その不意打ちをいかに自然にするか。
そーゆー状況をいかにして作り出すか。
化学反応なんかより千遥の反応が見たい。
音楽鑑賞なんかより千遥の声が聴きたい。
え?
そんなの学校の外でやれって?
…うーん。
わかんないかなぁ。
ダメだと言われるとやりたくなるこの気持ち。