Sweet Style ―恋セヨオトメ―
「ーここはこの公式当てはめて…」
「こっちは?」
「こっちは昨日やった公式の応用になるの」
「なるほど」
教官室の奥にあるテーブルに。
教科書とノートを広げてお勉強。
今日の授業の復習ってとこ。
でも。
時間割いて教えてくれてる千遥には申し訳ないけど。
俺、数学得意なんだよね。
教科書に目を通せば大概は理解できる。
じゃあなんでわざわざ教えてもらいに教官室まで来てるのか。
…愚問。
そんなの。
千遥との時間を作るために決まってる。
それ以外に理由なんてあるわけないでしょ。