Sweet Style ―恋セヨオトメ―
伸ばされた腕は私に向かってきた。
そして。
肩から落ちる私の髪を少し掬うと。
長くて骨っぽい指でクルクルと巻いていく。
「…センセー。さっきの質問、答えて下さいよ」
そう言うと。
さっきまでの緩かった口元が。
意地悪そうに口角を上げた。
「おとなしく、勉強だけしてると思ってます?」
その口調。
その言葉。
その表情。
全てに。
なぜか背筋がゾクリ、とした。
そして。
「キャ…ッ!?」
クルクルと指に巻いていた髪を。
クイッと引っ張った。