こんなに好きなのに
♪~♪♪~……
聞き覚えの無い携帯の着信音が俺の近くで聞こえた。
地面に視線を落とすと
ピンク色の携帯が落ちていた。
「祐実だよ……」
仕方なく拾い上げると
『高城 亮太』
画面上には男の名前が表示されていた。
間違えなくコイツが祐実の彼氏だと確信した。
だってきっと
祐実の携帯には男の名前は俺と祐実のお父さんの名前しか入ってないはずだから……
俺は優越感に浸っていた。
また心の期待を裏切られた。