こんなに好きなのに
「亜弥…あのさ……」
「何?どうしたの?」
「亜弥って、いくつ位で……け…結婚とかしたいの…?」
普通にサラッと自然に言うつもりだったのに、
みごとにつまづいた……
「……私は、今すぐにでも結婚したいけどなぁ~」
亜弥は悲しい表情を作り
「結婚したい相手がまだ17歳なんだ……」
はにかんだ亜弥は顔を背けた。
「…はは、それは残念だね」
俺も亜弥も気持ちは一緒だって確認できた。
「亜弥?聞いてる?亜弥!」
さっきから全く
こっちを見ない亜弥を不思議に思って
亜弥の顔を覗き込んで驚いた。
「……ぐっ……う…うう……」
「な、何で泣いてるの…?」
顔をぐちゃぐちゃにして泣いている
「どうした?俺、なんかしちゃった?」
慌てて亜弥に問うけど
泣いてるばかりで何も言ってくれなかった。
亜弥が落ち着くまで待とうと思って方を優しく撫でながら
ゆっくり亜弥のタイミングを待った。
面倒だなんて思わない
亜弥の行動の一つ一つにはちゃんと理由があって、
訳も無く行動を起こさないから
ただ、今は何か理由があってすぐに説明できないだけで……
俺は待った、
だけど結局涙の理由を知ることは出来なかった。