こんなに好きなのに
10
亜弥との別れは二人にとって正しい選択だと
俺は間違いなくそう思っていた。
「おうヒロ坊、ところでおめー最近年上の彼女とはどうなってんだ?」
高橋さんがお茶を啜りながら一番聞かれたくない質問をされた。
「えっと…色々あって、別れました…」
高橋さんは、ため息を一つ漏らし呟いた
「おめー、それでいいんか?」
「…きっと良かったと思いますよ」
「俺はそうは思わない…」
高橋さんはそれだけ言うと仕事場へ戻っていった。