いじわるな君に恋をする



それに、確か…



「まだ行くな、花音…!!」




今日は沖縄に行く日だったはずだ





やっとの事で家に着き、玄関のドアを思い切り開けた




「花音!!」




靴を脱ぎ捨て、リビングのドアを開ける



…いない




花音の部屋にも、風呂にもいない



花音の荷物も綺麗になくなっていた




……遅かった…




テーブルに置いてあるケーキには、ラップがかかっていた



花音の好きなチョコレートケーキ



どんな思いで、このケーキを買ったんだろう



花音の事だ


俺が誕生日を忘れてる事なんて、分かってたんだろう



それでも、俺と一緒にケーキを食べたくて買ったんだ



< 267 / 342 >

この作品をシェア

pagetop