いじわるな君に恋をする
それに、確か…
「まだ行くな、花音…!!」
今日は沖縄に行く日だったはずだ
やっとの事で家に着き、玄関のドアを思い切り開けた
「花音!!」
靴を脱ぎ捨て、リビングのドアを開ける
…いない
花音の部屋にも、風呂にもいない
花音の荷物も綺麗になくなっていた
……遅かった…
テーブルに置いてあるケーキには、ラップがかかっていた
花音の好きなチョコレートケーキ
どんな思いで、このケーキを買ったんだろう
花音の事だ
俺が誕生日を忘れてる事なんて、分かってたんだろう
それでも、俺と一緒にケーキを食べたくて買ったんだ