いじわるな君に恋をする




屋上につくなり、話しを切り出した


麗華は顔をポカンとさせている




「もう、寂しいって言われても、麗華のとこには行けない」



麗華は信じれないという顔をして、

口をパクパクさせている




これ以上、言う必要はないと思い、俺は屋上から出て行こうと

足を進めた



その時




「なんで!?

なんで、私の傍にはいられないの!?」



麗華の叫び声に似た声が聞こえてきた




「…俺は、花音に甘えすぎてたんだ

花音の優しさに、甘えすぎてたんだ

そのせいで、花音を何度も傷つけた」



麗華は黙って、俺の話しを聞いていた



「麗華の事は好きだ

明るいとことか、素直なとことか」

「じゃあ、なん「でもそれ以上に」



麗華の言葉を遮り、俺ははっきりと伝えた



「それ以上に、花音が好きだ

強がりなとことか、優しいとことか

…花音とする、口ゲンカとか…

それと…」


「花音ばっかり…どうしてみんな、花音を可愛がるの!?

なんであたしを見てくれないの!?」



「そんな風に…麗華みたいに、無い物ねだりしないところ」


「!!」




花音はいつも、自分の事より、相手を優先する


今の自分は、昔より友達もいて

こんなにも優しい人達がいてくれる

幸せ者なんだって




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