いじわるな君に恋をする




「はぁ……っ」



会場について、百合の姿を探した



どこ…?



辺りをキョロキョロと見渡していると



「…花音、あそこ」



朔弥が指差した先を見る



「百合!」



そこには、会場の出入口の前に立つ百合の姿があった


私はすぐに駆け寄る



「百合…?」



覗き見た百合の目からは、静かに涙が流れていた



「……凌の姿が見えたから、追いかけてきたの……でも…でもっ…隣に立木さんが居て…っ…」



百合は出入口を見つめながら話した




「二人とも…楽し、そうだった…っ…凌は、私といるときよりも笑っててっ…悔しいけど、お似合いだったのっ…」



< 332 / 342 >

この作品をシェア

pagetop