本当の君を




走ってくる男子生徒が
自分の前で止まっては少し
頬を赤くしながら、


「な、波川さん、おはよう!」


と片手を振ってきた。



こ-ゆう時はどうすれば
良いんだっけ――......


「関くん、おはよう。良い天気ね」


あたしは小首を傾げながら
適当に笑みを溢した。


こんなんでいいか......


目の前に居る男子生徒の顔を
何気なく見ると先程より
顔を真っ赤に染めていた。


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