うち、男子苦手なんで。
"てめぇ…"あの。"

顎髭君は怒りに怒って
佐藤春馬を殴ろうと
した。

殴り合いなんて大変だ

小さな声で顎髭君の
動きを止めた。

"うち顎髭…あなたと
付き合う気は
ありません。
うちのことは何でも
言っていいけど
うちのことを助けて
くれた佐藤春馬には
手を出さないで下さい
あくまで佐藤春馬は
正しい事を…多分した
と思うから。"

言いたいことを全て
言った。

男子の前で言える自分
すごいなぁ。

"勝手にしろ!お前何か 最初から興味ねぇよ。
遊び半分だ。"

そう言って顎髭君は
去って行った。

遊び半分って
わかってるけど
面と向かって言われる
と結構つらい。

"れ〜もんちゃん。"

佐藤春馬が振り向いて
うちを見た。

…。

はっΣ(゚□゚;)

"名前で呼ぶな。

"れもんちゃんれもんc
れもんちゃんれもんc"

"きもい。"

"…。"

目は合わせない。

なんか名前呼ばれて
恥ずかしい。

"俺は嬉しいなぁ〜
れもんちゃんが
佐藤春馬って名前で
呼んでくれたの。
フルネームだけど。"

ちらっと見ると
佐藤春馬が嬉しそうな
笑顔をしていた。

"あっそうだ。"

かと思うと
何か思い出したのか
顎髭君の去って行く
背中に叫んだ。

"れもんちゃんは
俺のものになる予定
だからー!"





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