僕と君の時間
手紙
「裏切り者は出ていって・・・。」

同棲中の彼女からそう言われた・・・。

言い訳じゃないけど・・・浮気をした訳でもなんでもない。

ただ、何時も誰と付き合っても最後はこんな場面になってしまう。
そして、いつもこんな日は仲間の”一也“に愚痴るのが決まり事のようになっている。

――今夜も一也を誘った

二人で最近よく来る居酒屋のカウンターでいつものようにグッタリしながら話す。

「またぁ??っていうかなんで武人(たけと)はちゃんと説明しねぇの」

一也は呆れた顔をしながら枝豆をくわえて不思議そうに言った。

「ん~。言い訳が嫌い!!・・・だからかなぁ」

「わかるけどさぁ。一緒にいた所見られた女って・・客だろ??」

「そうだよ!たまたま会って、相談にのっただけ・・。」

僕の仕事は、“ネイリスト(ネイルアーティスト)で、客の相談をプライベートに持ち込む事も稀にあった。

「まぁ・・いいや。ところで今回はどれくらい俺のアパートに転がり込むつもりかなぁ??」

一也は焼酎のグラスをかきまわしながら、当たり前のように聞いてきた。

「さすがぁ!!わかってんねぇ。つってもそろそろ自分のアパート探すからさぁ。フラれる度に住むとこなくなんのも疲れたしさぁ。」
「じゃあ、さっさと探せよなぁ(笑)」

僕はこの反応がわかっていたかのように軽くうなずいた。
< 1 / 1 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

シンプル
T-aKa/著

総文字数/4,556

恋愛(その他)10ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop