奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~
あえて反応しないでクッキーをボリボリ食べた。


ここで過剰に反応すると余計虐められる。


桃花の視線が痛い。


そして恐ろしい。



「他に話す事はないの?」

「ほ、他って?」



目が見れません。


合わせたら最後。


ベラベラと喋っちゃう。



「日下部さんの事とかかしら?」



日下部さん?


あぁ、なんだ。


日下部さんね。



「今でも普通に連絡取ってるよ」

「そうなの。 どう思ってるの?」

「どうって別に……いい人?」



怒らないし、優しいし、頼りになる人だと思う。


あんないい人中々いないよ。



「随分印象が変わったのね」

「まぁ、最初が最悪だったしねぇ」



何せ当初はニンニクマンとしてしか認識してなかった。


今思えばほんっとすみませんって感じ。



「日下部さんは真剣だと思うわよ?」

「真剣?」

「文美の事、特別に想ってくれてるって事よ」



そ、そそそんなっ。



「そんなんじゃないよ!!」



バッと顔を上げると、桃花とバッチリ目が合った。


いつもと変わらぬ落ち着いた桃花の瞳。


それが今の私を落ち着かせない気持ちにさせる。





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