奇妙な関係 ～オスとワタシの奮闘記～
今月に入ってからというもの、何故かお客さんや社員さんから食事を誘われる事が増えた。


何を企んでるの！？


って勘ぐってしまう。



「こんなにもてるの今だけかもしれないわよ？」

「頼んでないし望んでないよ。 それに私目当てじゃなくて、桃花とお近づきになりたいだけだと思う」

「本当、鈍感よね。 春彦君と出会って、日下部さんと接するようになって文美の雰囲気色っぽくなったもの。 きっと周りにそれが伝わってるのね」



色っぽくなった？


私が？



「あはは、ないない！」

「女は男で良くも悪くも変わるものよ？ それを誰よりも分かってるのは文美でしょう？」

「…………」



確かにそうかもしれない。


過去何度馬鹿女に成り下がっただろうか……。


数えるのも嫌になるくらい。


大好きな彼に合わせて服装を変え、趣味を変え、生活リズムを変え、いつも相手に合わせてた。


それがいかに馬鹿げたことだったのかという事に気が付いたのは、男に対して嫌悪感を抱くようになってからだった。





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