奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~
家に着くと春ちゃんはいつもの様に笑顔で出迎えてくれる。


春美ちゃんも擦り寄ってくる。


それが凄くホッとする。



「春ちゃん、イヴは出掛けようよ」

「俺とでいいのかよ?」

「いいから誘ってるんでしょ。 イルミネーション見に行く?」

「そうだな。 ならA広場にいこうぜ。 あそこのイルミネーションすげぇんだ」

「なんでそんな事知ってるの?」

「文美がいねぇ時に外出てるから、俺の方が外の事は詳しいんだよ」



そうだよね。


私がいない時にずっと部屋にいたってつまんないよね。



「A広場なんて最近行ってないから楽しみ」

「あれはマジ感動する。 イヴ当日は少しイルミネーション変えるみたいだしな」

「そうなの? そんな情報まで仕入れてるなんて、さっすが春ちゃん」

「当たり前だろ」



得意げな顔をする春ちゃん。


自然と笑みが零れる。


今日の事は内緒にしておこう。


案外心配性で優しい春ちゃんの事だから、これ以上心配かけたくない。






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