奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~
男の事は気にせず、買い物を楽しむ事にした。


普段使える物がいいよね?


ハンカチ?


小物入れ?


どうしよう……。


候補があり過ぎて悩む。


あっ……このブレスレット可愛い……ってダメダメ!


今日は桃花のプレゼント買いにきたんだから。


自分の物は我慢しよう。


春美ちゃんへのプレゼントは今度ペットショップで買おう。



「まだ決まんないの?」

「付き合って欲しいなんて言ってないんだから帰れば?」

「俺にそんな口聞くのあんたぐらいだよ」

「あっそ」



社長と直接関わった事ないからどんな人かは知らないけど、息子がこんなんってことは甘やかして育ててるんだろうな。


プラプラ歩いていると、化粧品のフロアに辿り着いた。


化粧品……誘惑が半端ない。



「あっ……」



あるブランドのマニキュアコーナーに可愛いボトルが置いてあった。


蝶をモチーフに作られた色鮮やかな小瓶。


ネイルオイルだ。


乾燥する時期だし、桃花はいつも指先まで気を遣ってるし、これにしよう。


桃花の喜ぶ顔を想像しながら私はレジへと向かった。





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