奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~
差し出された小さな紙袋を受け取るに受け取れず、困惑した。


するとドラ息子は面倒臭そうにテーブルの上に紙袋を置いた。



「いらないなら捨てていい」

「え!? は!? そんなの勿体無いじゃん!!」

「じゃあ素直に受け取れよ」

「受け取る理由がないから返してきなよ!!」

「そんなダサい事できるかよ。 俺があんたにあげたいと思った。 それ以上の理由がいるかよ?」



こいつの目的は一体なんなんだろう……。


ただより怖いものはないって言うし……。


素直に受け取れないけど捨てる事も出来そうにない。


受け取って私が返品しに行くかな?


でもレシートがない。



「寂しい独り身女へのちょっと早いクリスマスプレゼントだよ」



はん!?


こいつ……なんて失礼な奴……。


私はバッ紙袋を手に取った。



「お礼なんて言わないから」

「はいはい」

「後で返せって言われても返さないから!!」

「あんた本当可愛いよね」

「なっ……!!」



顔から火が出そうなくらい熱い。


こいつの目的は大人をからかう事だったのかもしれない……まんまと嵌められた。





< 156 / 255 >

この作品をシェア

pagetop