奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~
私もあゆちゃんみたいな考え方ができれば、もう少し気が楽なんだろうな。


私は年上でも年下でも同い年でも、男なんてみんなたいして変わらない。


私にとって特別なのは一人だけ……。



「ここ受付よ? 気持ち悪い顔しないでちょうだい」

「き、気持ち悪い顔なんてしてないよっ」

「緩み切った顔をしておいてよく言えたわね」

「っ……」



気を引き締めないと……って思うけど、直ぐには切り替えられる筈なく、ただおとなしくするしかできなかった。


それでもチラッと春ちゃんが居る方へ自然と視線が言ってしまう。


あれ……?



「ねぇ、春ちゃんは?」

「え? あら、何処に行っちゃったのかしら?」



春ちゃんがいなくなった事に、桃花も気付いて無かったようだ。


何処に行っちゃったんだろう。


やっぱり暇だから帰っちゃったのかな?


それならそれで一言声掛けてくれてもいいのに……。


春ちゃんの事意識するまではそんな事気にした事もなかったのに、今では春ちゃんの事で頭がいっぱい。


私、心は完璧乙女です。


女性ホルモン大量分泌で胸大きくなんないかな……っていう淡い期待もあったりなかったり……。





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