奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~
最近様子がおかしかったのはこの事を言おうとしてたからなのかな?


そうとも知らずに私はなんて能天気だったんだろう。



「どっちと過ごすかは文美が決めればいい。 選ぶ気がないなら好きに過ごせばいい」

「なら私は春ちゃ……」

「俺は一人でプラプラするからさ」



何それ……。


一人で過ごせって事?


約束したのに……。



「勝手だよ……っ」

「勝手ついでに言わせてもらうけど、文美が男作る気ねぇなら俺は文美の前から姿消すから」

「……え?」



姿消すって……会えなくなるって事?



「……私が男を作る気になったら……つくったら……春ちゃんはどうするの?」

「今まで通り友達じゃね?」

「友達……」



友達だったらそばにいてくれるの?


私の気持ち重かった?


明日が待ち遠しくてしょうがなかったのに、今は時間が止まってしまえばいいのにって思ってる。



「文美の気持ちが整理できるまで、適当にプラプラするわ。 ちゃんと家に帰れよな」

「…………」

「俺が女だったら、クソガキより日下部を選ぶだろうな」



笑顔で言うと、そのまま春ちゃんはパッと消えてしまった。


酷いよ……っ、それを春ちゃんが言う事ないじゃんっ。


駅に向かって歩いている間、何度涙を拭ったかわからない。


それでも、家に帰り着いてからもなお涙は溢れ、もう涙を拭うことはしなかった。





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