奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~
「それで? 何があったの?」



パスタを持って席に座るなり、桃花から直球な質問をされた。


桃花様にはお見通しだよね。


なんとか頭の中を整理しつつ、昨日の出来事を話した。


話終えた頃には、パスタはすっかり冷めてしまっていた。



「春彦君は言葉遣いは悪いけれど、誰よりも文美の事を考えてくれてるのね」

「え……?」

「文美に幸せになってもらいたいのよ」

「春ちゃんが居てくれなきゃ私は幸せじゃない……」

「文美、春彦君はこの世に存在してはいけない存在なのよ? それが見えている私たちの事を理解してくれるのは、ごくわずかな人たちだけなの。 このまま春彦君とだけ一緒にいてどうなるの? 文美は生きてるのよ……本当に孤独死するつもり……?」



桃花の言葉はどれも理解できるもので、だけど、受け入れられない私の頭は混乱した。


触れられなくても、結婚できなくてもいい……そばにいたい。


そう思う事さえ許されないの?


一途に一人の男性を思う事はいけないことなの?





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