奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~
私は窓越しに空を見上げた。



「今日、雪降りますかね?」

「予報では降るかもって言っていたけど、どうだろうね。 雪は好き?」

「降ってるところを見るのは好きです。 でも積もっちゃうと色々と大変だから、微妙かもしれないです」

「そうだね。 道路が凍ったりすると、慣れてないから都内は軽くパニックになるからね」



春ちゃんと過ごすイヴなら雪が降ってくれればロマンチックだなぁって思ってたけど、なんかもうどっちでもいいやって思ってる。


寧ろ雪なんて降ったら煩わしいと思っちゃうかもしれない。


ホットコーヒーがテーブルの上に置かれ、日下部さんがティーカップを持ち上げた。



「取り敢えず、乾杯でもしとく?」

「あははっ、そうですね」



ティーカップがぶつかる音と「乾杯」という二人の声が重なった。


コーヒーで乾杯なんて初めて。


常に和んだ雰囲気にしてくれる日下部さん。


それは日下部さんの数ある魅力の内の一つだと思う。





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