奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~
助けに来てくれたんだ……。


春ちゃんがいなかったら、私は今頃死んでた。


春ちゃんと一緒になれるなら死ぬのもいいかもって思った。


だけど冷静になった途端、家族や友達、いろんな人の顔が浮かんできた。



「怖かったっよ……っ」

「もう大丈夫だ」



心強い声に段々と落ち着きが戻ってきた。


呼吸もゆっくりと整っていく。


身体を離し、見上げるとそこには日下部さんの顔。


中身が春ちゃんだと知っているからか、気持ち悪さは少しも感じなかった。



「また人の身体を使って……」

「今そんな事言うかよ? お前を助けたくて無我夢中だった。 使えそうな身体を捜してたらこいつが歩いてたんだよ」

「どうやって出るの?」

「……今回は心配ない」



悲しそうに微笑む春ちゃんの顔を見て不安が過ぎる。


せっかく助かったのに、何でそんな顔をするの?


やめてよ……。





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