奇妙な関係 ～オスとワタシの奮闘記～
何がどうなったらこんな展開になるわけ！？



「鈴川さんが異性に対して苦手意識を持ってるって事は分かってるよ。ただ、物は試しだと思って一度ゆっくり食事でもしてみない？」



試す必要ないから！！


こういう時って何て言って断れば角が立たないの！？


頭の中でグルグル考えても、何が1番いい断り方なのか全く答えが見つからなかった。


もういいや……。


普通に断ろう。



「お気持ちは嬉しいんですけど、すみ……」

「ごめん、そろそろ会議が始まるからこの話はまた今度」

「え？いやっ……あの…………」



日下部さんはあっという間に扉の向こうへと姿を消してしまった。


今度も何も、ここでこの話は終わらせたいんですけど……。



「ぷぷっ」

「笑いごとじゃないんだけど……」

「いいじゃん別に、飯くらい。いい機会だから行って来いよ」

「あんたね……他人事だと思って……」

「他人事じゃん。早く結婚して親安心させてやれよ。俺みたいに死んで後悔しても遅いんだからな」

「…………」



ずるい……。


そんなふうに言われたんじゃ何も言えないじゃん。


こいつはこいつなりに後悔している事がいっぱいあるのかもしれない。






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