奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~

駄々をこねて何が悪い

平日の朝。


いつもならせかせかと準備をしている時間。


だけど今日は慌てる必要がない。



「いってらっしゃい」

「あぁ、行ってくるよ」



いつもは私がお父さんに見送られ朝家を出る。


でも今日は珍しく私がお父さんをお見送り。


玄関のドアの鍵をかけ、私はのそのそとリビングへ戻った。



「いくら今日はゆっくりできるからって、いい加減食べてくれないと洗い物が終わらないでしょー」

「はいはい、もう食べ終わりますよぉー」



お母さんに急かされ、残りの味噌汁を急いで飲み干した。


今日は貴重な有休を使い、仕事を休んだ。


別に体調が悪いわけじゃない。


予定があるのかと言われればよく分からない。


珍しくお母さんに休みを取るように言われ、休みを取っただけ。


理由を聞いたら付いてきて欲しいところがあると言われただけで、詳しくは何も教えてくれなかった。


昔からお母さんの考えている事はよく分からない。



「ご馳走様ぁー」

「9時には出るからねぇ」

「はぁい」



とにかく身支度を済ませよう。





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