奇妙な関係 ~オスとワタシの奮闘記~
トレーを持ってキョロキョロしていると、既に桃花が涼しい顔をして座っていた。


桃花の近くを通る男性社員の鼻の下が見事に伸びきっている。


あーあーだらしない顔しちゃって。


男性社員から人気のある桃花だけど、話し掛けられたり食事に誘われたりはしない。


本人は誰も私の事なんて見てないわよ何て言ってるけど、そうじゃないと思う。


桃花みたいな人をきっと高嶺の華って言うんだろうなって思う。



「お待たせ」

「いつもの事ながら待ったわよ。結局そうなるなら迷う必要ないじゃない」

「あは、ははは……」



仰る通りです。


苦笑いしか出てこないよ。


私のトレーにはしっかりと茸と海老の和風パスタがのっていた。


やっぱりパスタが好きっ。


っていうよく分かんない再確認をしてしまった。


どれだけ迷ってても、いざ買うとなると人間本能的に欲しいもの選ぶよね。


うんうんっ。






< 5 / 255 >

この作品をシェア

pagetop