『主夫』だって『恋』してますけど何か?
------バシンッ!!!
静かな部屋に響いた音。
そして、頬を押さえて
唖然とする優さん。
俺は思わず優さんの頬を
叩いてしまっていた。
「そんな事言うなよ!
命・・・・・授かったんだろ?
・・・・俺と優さんの子供の!」
正直妊娠したって聞いて
かなり戸惑ってたけど
それ以上に平然と堕ろすと言う
優さんに腹がたった。
あぁ、優さんに怒鳴ったのなんて
初めてだ・・・・・・
優さんを叩いた手の平より
胸がチクチクした。
「・・・・・・違う。」
「え?」
頬を押さえながら
辛そうに俯き
小さく否定した優さん。
・・・違うって何が?
「多分・・・・いや、絶対。
和樹の子供じゃないから。」
・・・・・・・・はぁ!?
「・・・・・・私
付き合ってる人いたから。」
気まずそうに口を開く優さん。
・・・・・・・・・まじでか!?
「・・・・・・・そいつは?」
「別れたのよ。
あんたが初めて家に来た日に。」
だからあの日優さんは
あんなに酔ってたのか・・・
「・・・・・・・・でも!おかしいだろ。
あの日から3ヶ月以上たってる。
妊娠って時間たったら
堕ろせないんだろ?」
「・・・・・・別れてからも
体の関係だけは続いてた。」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
まさかの事実に言葉を失う。