『主夫』だって『恋』してますけど何か?
「優さん、お帰りなさい。」
俺、高松和樹26歳。
「・・・・・・ただいま。」
そして無愛想な顔して」帰ってきたのは俺の妻。
高松優、歳は30前半。
そんな俺達夫婦は
普通の関係じゃない。
妻が外で働き稼いで
俺は家事をこなす。
いわゆる、俺は主夫してます。
そして、婚姻届もだしていない。
事実婚の夫婦という関係です。
そんな妻は今、元カレと一緒に
仕事している様です。
妻の仕事はコンサルティング。
ある会社に依頼されたら
たまたま担当が元上司兼、元カレの
藤堂肇さんだったらしいです。
「・・・・何よ、ジッと人の事みて。」
深夜に帰って来て、キッチンで
水を飲む優さんが俺を睨む。
「・・・・・・俺、逃げませんから。」
「はぁ?」
優さんは訳が解らない
と言った顔をした。
「俺、婚姻届出してなくても
優さんから逃げたりしません。
この家を、出ていったり
なんてしませんから!」
俺は優さんを強く
見つめながら言った。