『主夫』だって『恋』してますけど何か?
10時を回って、やっと
注文や客の出入りが落ち着いた。
「・・・・遥先生、昨日も思って
たんですが、結構お酒強いんですね。
それ、ウォッカがベースの
カクテルでしょ?」
顔が赤いのは恥ずかしいのか、
酔ってるのか解らないけど、
昨日も、アルコール度数が高い
カクテルを4〜5杯は軽く飲んで
普通に帰っていった。
「・・・・・・はい////
父も母も強いからか
全然酔わなくて。」
・・・・・・意外すぎる。
少量で軽く酔えそうな童顔なのに。
「遥ちゃん、たまにはわざと
酔ったふりするのも大事だよ。」
すっかり仲良くなったのか
遥先生の隣に座る藤堂さんは
にこやかにアドバイスしている。
「はっはい・・・・・////」
また真っ赤になり
俯いてしまった遥先生。
そりゃ、美男子にそんな
アドバイスされたらな。
赤くもなるよ。
一向に帰ろうとしない藤堂さん。
部下らしき4人はまだ楽しそうに
盛り上がっている。
「藤堂さん、席・・・
戻らなくていいんですか?」
「うん。俺がいたら気楽に
盛り上がれないだろ。
普段のストレス発散させて
やってるだけだしな。
支払いさえしてやればいいんだよ。」
なんとまぁ、この人は男にまで
カッコイイじゃないか。
部下らしき人達は全然遠慮せず
飲んでいて、俺が運んだ酒だけで
既に5万はいってると思うのですが。