『主夫』だって『恋』してますけど何か?
まさかの指輪の真実。
カミングアウトすぎて
ついていけないんだけど・・・
この際だから疑問は聞いておこう。
優さんに聞いても
答えてくれないだろうし。
「・・・・・婚約指輪まで用意してて
なんで・・・優さんと別れたんですか?」
別れてくれてなきゃ、
今の俺と優さんの関係はないんだけど。
「あ〜・・・
優の事は本気だったんだけど
その時まだ俺も若くてさ。
別の女が、妊娠しちゃって
堕ろさないってうから。
責任とったんだよ。
それが今の嫁。」
「最低ですね。」
軽く藤堂さんを睨む。
「ハッキリ言うな・・・
かなり、後悔した。
でも・・・・・女は恐いよなぁ。
責任とって結婚までしたのにさ
その妊娠した子供
俺の子じゃなかったんだ。」
最悪だろって藤堂さんは笑った。
・・・・・ちょっとそれは、
藤堂さんが可哀相かな。
自業自得な気もするけど。
「だから余計に
優と再会して思ったんだ。」
さっきまで爽やかに笑っていた
藤堂さんが真剣な顔で
俺を真っ直ぐに見た。