『主夫』だって『恋』してますけど何か?
<優Side>
「ゆ・う・ちゃ〜ん♪」
「何・・・・・・・」
ランチをしに、仕事仲間であり
親友の笹木野茜と
会社を出ていた優。
「これ♪誰がつけたの〜?」
茜は優の首元を指す。
(しまった・・・
暑くてついボタンはずしたんだ。)
「まさか・・・・
藤堂さんじゃないよね?」
茜は優を睨む。
「違うわよ・・・・
和樹よ和樹。」
優は言いたくないが
勘違いされるのが
嫌なので正直に言った。
優の返答を聞いた茜はニヤニヤと笑う。
「へぇ〜和樹が♪
なに、いっちょ前に
マーキングしてんだか。
藤堂さんの存在に
気付いたんじゃない?
あいつ犬みたいだから
野生の勘でも働いて!」
「・・・・和樹と肇なら
一昨日会ったわよ。」
「はぁ!?なんで?」
茜は大声を上げた。
街を歩く人達は一瞬二人をみて
また歩きだす。
「恥ずかしいから大声出さないで。
あの店行きましょ。」
優はイタリアンレストランを指した。
「ちょっと、じっくり話聞かせてよ♪
もうっ!
あんたの周りって本当に
面白い事起こるんだから〜」
茜は優の腕を組みながら嬉しそうに
レストランへ入って行った。