『主夫』だって『恋』してますけど何か？

「パパ！マリンのおべんとう
今日こそかわいくしてよね！」

何かに感ずいたのか、マリンが
キッチンにやってきた。


「はいはい！大丈夫！」

慌ててアンパンマンの
口元と眉毛を修正する。



ｶﾞﾁｬ･･･

今日もピシッときまった格好の
優さんがリビングに入って来た。

大体スカートなのだが
珍しくパンツスーツだ。



「あっおはようございます･･････」


････しまった！！！
挨拶優さんがしてくるまで
黙ってようと思ってたのに！！！

俺の馬鹿！

いつもの習慣でつい････



「････おはよ。」

一瞬俺を見たが、
目を伏せた優さんは
ダイニングテーブルの椅子に腰掛けた。





･･････なんか優さん目が腫れてる？



５年間主夫しながらも、
優さんを毎日ストーカー並に
観察をしてきた俺の目は
確かだと思う。



冷やしタオル、冷やしタオル･･･


俺はハンドタオルを濡らして絞る。





はっ･････


ダメだダメ！


気を遣わないって決めたんだよ。


反抗、反抗。



慌てて、濡らした
ハンドタオルを棚に置いた。