『主夫』だって『恋』してますけど何か?
優さんはきっと傷ついた。
初めて涙を見せてくれたのに・・・・・
俺は大人に成り切れなかったんだ。
そんな自分が情けないし
優さんへの申し訳なさで
いっぱいだった。
・・・・・謝ればいい。
そんな簡単な事じゃない気がした。
俺は優さんに相応しい男じゃない。
今更ながら、そう思った。
「どうぞ・・・・」
コトッ・・・
いつも通り、朝のコーヒーを
新聞を読む優さんの前に置く。
「・・・・ありがとう。」
優さんはちらっと
俺をみてお礼を言ってくれる。
今までならかなり嬉しい一言と仕草。
でも、今の俺には優さんに
気を使わせている様でつらい。
そうなんだ・・・・気まずいのは
俺がいつもと違うから。
ろくに口を聞かないのも
元々優さんは当たり前で
俺が勝手に話し掛けてただけ
だったのに、俺から話しをしないから。
「んま〜ま〜んま〜!」
カイトがスプーンを振り回す。
「あっこらカイト!」
こんな時、子供は二人の気まずい
空気を消してくれて
助かったりするんだよな。