『主夫』だって『恋』してますけど何か?
「いってらっしゃい、マリン。」
今日も優さんはマリンの
見送りをしてくれた。
・・・・・昨日もおとついも。
「いってきます♪」
マリンは元気にバスに乗り込んだ。
ブォォ・・・
発車したバスを見送る。
おしゃべりな娘がいなくなり
ろくに喋らないカイトだけが気まずい2人の緩和剤だ。
「あ〜パカ〜!パカね〜!」
「カイト。パパ!パパだから!」
もう、今は喋っててくれたら
何でもいいけどさ・・・
そんな俺とカイトを見て
優さんが微笑んでいたなんて
俺は気づきもしなかった。
「私も、もう行くわ。」
玄関に入ると優さんが言った。
「はい。」
そのままカイトと優さんのお見送り。
「いってきます。」
チュッ・・・
優さんがカイトのほっぺにキスをする。
それから・・・・
「・・・・・・・・・・・・・・」
なぜか俺を黙って見つめた
優さんだったけど
直ぐにドアを開けて出て行った。
「・・・・・・・・?
カイト、何だったんだろうか、今のは。」
「う〜ママ〜・・・ママ〜」
カイトは優さんの後追いが
始まったみたいだ。
気になったけど・・・・
まぁいっか。
それよりも、明日の運動会の
用意しなくちゃな。
天気予報は晴れのち曇り。
次の日は雨のち曇りの予報。
微妙だな〜。