『主夫』だって『恋』してますけど何か?
何かを優さんは背負ってるんだって
解ってたけど俺は何も聞かなかった。
優さんはきっとそれを
望んでいないから。
何も知らない俺だから、
優さんは傍に居させてくれる。
俺が傍にいる事で、優さんが
少しでも幸せを感じてくれるなら・・・・
俺は幸せだったんだよ。
タクシーの窓からは
見慣れない町並みが見える。
・・・・・これでよかったんだよな。
優さん、マリン・・・・・
藤堂さんと幸せになって。
気付いたんだ・・・・・
今まで俺は藤堂さんの
替わりだったんだって。
優さんの中にはずっと
藤堂さんがいたんだって・・・・
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ピンポーン・・・・・
ガチャ・・・・
「・・・・・・まぁ入れよ。」
それなりのいいマンションの一室。
チョビヒゲの50歳の恐モテな
男が不機嫌そうに
俺とカイトを招き入れた。