『主夫』だって『恋』してますけど何か?
「茜・・・ごめん、15時からの
打ち合わせ一緒に出てくれないかな。」
優はこれから藤堂がいる会社と
イベント後の今後の打ち合わせ。
優の会社にとって、かなり
大きなお客であるのでミスはできない。
しかし、今日の優には自信がなかった。
「はっ!?・・・・・あ〜まぁ
午後のアポ、長谷川に
一任していいならね。」
ちらりと茜は部下の長谷川をみた。
長谷川は認められるチャンスが
来たと、目をキラキラさせている。
「・・・・・いいわ。長谷川、任せた。」
優は長谷川の肩を軽く叩く。
「はい!任せて下さい!」
長谷川は椅子から立ち上がり笑顔だ。
優の会社は、意外とアットホームだ。
優はクールだが和樹にはしない
社員への気遣いや、一人一人の
仕事のステップアップを
ちゃんと考えている。
そして、優のかわりに
茜がみんなを盛り上げる。
社員も前向きな人材を揃えていた。
(・・・・仕事の人間関係は上手いのに
どうして和樹にはダメだかなぁ。)
デスクに戻る優を眺めながら
茜は思った。
きっと和樹の事で悩んで
いるんだと確信をもっていたから。