『主夫』だって『恋』してますけど何か?


地下の駐車場に移動した三人。


「・・・・で、何よ。」

優は藤堂を見ずに地面に視線を落す。



「・・・・・・お前の娘の事。」


「・・・・娘ってマリン?」


「ああ・・・・
俺との子供だって本当なのか?」

藤堂は真剣な顔で優を見た。



「それ・・・・・誰に聞いたのよ!」

動揺する優。



「・・・・・本当なんだな。
何で言わなかったんだよ。」

優の質問に答えずに、
抑えていた声を荒げる藤堂。


「言える訳ないじゃない!
あんたには別の女との子供がいた。
結婚だって決まってた・・・・」


「・・・・だからって・・・・
じゃあ何で産んだんだ!?
別の男との子供だって
言ってただろ・・・

別れた時だって、ずっと
俺じゃない奴と関係
持ってたって言っただろ。

だから俺は・・・・」


「・・・・・そんなのただの見栄よ。

・・・あんたと別れた後に
和樹と関係もったけど。
でも・・・・和樹は避妊してくれてた。
・・・・あんたと違ってね。」

やっと藤堂を見た優は
出来るかぎり睨む。



「・・・・・・優。悪かった。」

謝る藤堂。


「謝られるすじあいないから!」

それを拒む優。



< 324 / 532 >

この作品をシェア

pagetop